2025.06.11

猫が噛む理由としつけ方|噛まれるリスクも解説

猫は肉食動物のため、人を噛むことがあります。傷自体は小さめですが感染症などの原因になることもあるため、噛み癖が付いているならできるだけ早めに矯正しなくてはなりません。今回は、猫が人を噛む理由と理由別のしつけ方を解説します。

猫が人を噛むサインと噛まれるリスク

猫が人を噛もうとする場合、その前にサインを出します。この時点で嫌がっていることをやめて距離を取れば、噛まれることによる被害を予防できます。しつけの前に、猫が噛むときのサインを覚えておきましょう。併せて噛まれると発生するリスクについても解説します。

猫が人を噛むときのサイン

猫は嫌なことややめてほしいことがあるときに、以下のサインを出します。

  • 飼い主の腕の中から出ようとする
  • 後ろ足でお腹などを押してくる

 

このようなサインを出しているのにしつこく構うと、噛むことで不快感などアピールします。このほかにも嫌がっているなと感じる動作をしたときは、すぐに離れてあげましょう。噛み癖をしつける際は、猫が出す「NO」のサインをくみ取ってあげることも大切です。

噛まれると発生するリスク

猫に噛まれると出血するだけでなく、さまざまな感染症にかかるリスクが発生します。

  • 猫引っ掻き病
  • パスツレラ症
  • Q熱
  • カニモルサス感染症

 

どれも発症すれば発熱や吐き気などの厄介な症状を引き起こします。猫に噛まれた場合はすぐに医師の診察を受けましょう。噛み癖の矯正はこれらの感染症予防にもつながる重要なしつけです。猫は犬よりも躾が難しい生き物ですが、病気を防ぐためにも根気強くしつけましょう。

猫が人を噛む理由

猫が人を噛む理由はさまざまです。理由が分かれば、人間側で対処することで噛む回数を減らすこともできます。猫が人を噛む主な理由を知っておきましょう。

じゃれている

猫は兄弟と遊ぶことで力加減を覚えます。兄弟から早期に離された子猫だと、力加減を学ぶ機会に恵まれず、遊びの延長でつい強くかんでしまうこともあります。子猫のうちは甘噛みやじゃれつきで済んでいても、成猫になってからエスカレートするケースもあるため、注意しなくてはなりません。

八つ当たり

イライラするとついものに当たってしまう方がいますが、猫も同じように飼い主にイライラをぶつける子がいます。これは専門用語で「転嫁性攻撃行動」と呼ばれるもので、イライラしたり驚いたときに発生します。

以下のようなシチュエーションで噛んでくる場合は、八つ当たりの可能性を疑いましょう。

  • 猫同士でケンカした
  • 動物病院やトリマーなどで興奮した
  • 物音に驚いた
  • 飼い主が別の猫の匂いをつけてきた

 

八つ当たりの場合、本気で攻撃してきます。特定のシチュエーションで驚いたりイライラしたりしているようなら、落ち着くまで待ってあげましょう。

防衛反応

猫は恐怖を感じると動きを止めますが、追いつめられると自分を守るために攻撃に転じます。これを成功体験として学習してしまうと、同じ状況に陥るたびに攻撃するようになってしまいます。

また、他人から攻撃を受けた子や家族以外の人が近付くのを嫌がる子も、防衛反応で攻撃しようとします。心当たりがある場合は、時間をかけて問題行動を修正してあげましょう。

かまいすぎ

猫は長時間構われるのを好まない生き物です。自分から甘えて来た場合も、例外ではありません。嫌な所を触られたり、長時間構われ続けていると「NO」のサインとして噛んでくることがあります。

適切なコミュニケーションの取り方は、猫ごとに異なります。噛み癖を付けないためにも、猫ちゃんの個性や好みに合わせた構い方を心がけましょう。

【理由別】猫が噛むときのしつけ方法

では、猫が噛むときはどのように躾ければいいのでしょうか。次は猫が噛む理由別の対処法を解説します。猫ちゃんに合わせて適切な方法でしつけてあげてください。

じゃれている

じゃれつきから噛んでいる場合、遊んであげるときは手足ではなくおもちゃを使いましょう。人の手足にじゃれてきたら、隠す・立ち去るなどの態度で相手にしないことを示してください。

また、遊びのスイッチが入ったときは触らず、オフのときだけ穏やかなスキンシップを取ることも大切です。

八つ当たり

八つ当たりから噛む場合は、その原因になるものを猫から遠ざけます。落ち着いているときに少しずつ接触させて慣らしてあげてください。攻撃的になるのを避けられない場合は、おやつなどでその印象をプラスに修正してあげましょう。

八つ当たりの被害が大きい場合は、人が使用していない部屋やケージに入れて猫を隔離します。ケージに入れる際は、ご飯などを用意して猫が自分の意思で入るのを待つのがポイントです。併せて動物病院で対処法を相談してください。

防衛反応

防衛反応は本能的なもののため、猫を追い詰めないことがしつけのポイントです。怖がっているときは距離を取ってあげましょう。動物病院などでは、できるだけリラックスさせてストレスを感じにくくするとうまく対応できます。

防衛反応を引き起こさないためには、子猫のうちからさまざまな人や動物・環境に慣らすことも大切です。社会科トレーニングはできるだけ早めに行ってください。

かまいすぎ

構い過ぎによる噛みつきは「NO」のサインが出たらすぐに構うのをやめることで予防できます。また、この場合噛まれても叱らないようにしましょう。触るのに慣れてほしいなら、遊び疲れて寝ているときや、おやつを食べているときに嫌がらない程度に触ってあげてください。

猫の愛情表現は気が付くと近くにいる・つかず離れずの距離を保つなどの形で表現されます。触れない愛情の示し方に理解を示すのも、しつけにおける重要なポイントです。

まとめ

猫が人を噛むのには必ず理由があります。理由を正しく理解して、適切なしつけをしてあげましょう。また、猫が人を噛む必要がないように、猫が出す「NO」のサインを正しく読み取ってあげることも大切です。

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