2024.12.11
室内で犬を飼いたい!犬のための室内レイアウトと安全対策の考え方
犬にとって、人の生活空間は危険がたくさんあります。入念に安全対策を行わなくてはなりません。今回は、犬にとって安全で快適な室内の作り方について解説します。
室内犬にとって安全な室内とは
そもそも、犬にとって安全な室内とはどのような環境なのでしょうか。まずは犬にとって安全な環境はどういう場所なのかを解説します。
危険がない
暖房の熱やコンロの火は、火傷や皮膚トラブルを招く恐れがあります。コンセントなどの電気機器や、匂いの強いもの、テーブルや棚の出っ張りや突起もケガや体調不良の原因になります。犬にとって安全な室内を確保するには、これらの危険物による影響を最小限に抑えなくてはなりません。
誤飲や誤食の心配がない
私たちが普段何気なく口にしている物の中には、犬にとって危険な物もたくさんあります。また、犬の口に入るほど小さい化粧品やおもちゃなども、誤飲を招く危険物の一種です。犬が安心して過ごせる室内を作るためにも、誤飲や誤食する可能性のある物を徹底して取り除きましょう。
室温や空気が過ごしやすいよう調節されているか
犬にとって過ごしやすい室内環境は、犬種によってそれぞれ異なります。例えば、ダブルコートの犬種や大型犬は寒さに強い傾向があります。一方、シングルコートや小型犬は、寒さに弱い子が多いため、冬場は高めの室温を維持しなくてはなりません。また、こまめな換気で新鮮な空気を取り込むことも大切です。
滑りにくい床材
フローリングは犬にとっては滑りやすく歩きにくい床材です。足腰が弱い子だと、滑って膝や腰の関節を痛める恐れがあります。また、転倒による骨折や脱臼も室内犬にありがちなケガのひとつです。床がフローリングやツルツルした材質の場合は、犬が滑らないよう工夫しましょう。
飼い主と過ごせる環境と一匹で過ごせる環境がある
犬は元々仲間と一緒に生活する生き物です。これは室内犬でも変わりません。一匹で過ごすことは苦手なため、常に人の気配を感じられる場所にいられるような工夫をしてあげることも大切です。とはいえ、常に人と一緒にいると疲れてしまうこともあります。一匹で落ち着いて過ごせる空間も忘れないようにしましょう。
室内外のトラブルにつながりがちな物
人の生活空間の中には、犬にとって危険な物がたくさん存在しています。安全対策を取る際は、まずは以下の物に犬が近付かないようにするところから取りかかりましょう。
家の中にありがちな犬にとっての危険物
家の中にありがちかつ、犬にとって危険なのが以下の物です。
- 電気コード
- 暖房器具
- ゴミ箱
- 小物入れやその中身
- 観葉植物や花
- タバコ
- スリッパや靴下
電気コードは噛みつくことでの感電、暖房器具は火傷の危険性があります。ゴミ箱から食べ物の匂いがするとついあさってしまい、誤飲や誤食を招くため、注意が必要です。医薬品や化粧品・ソーイングセットや工具入れ・おもちゃ箱などに入っている物をいじってケガや体調不良につながるケースもあります。
また、人間にとっては平気でも犬にとっては中毒につながるものもあります。以下の物は置きっぱなしはもちろん、犬がうっかり食べないよう注意しましょう。
- ストックしていた食材や食べ残し
- カトラリーや調味料
- チョコレート
- ブドウやレーズン
- ネギ類
- キシリトールを含む飲料や食料
- カフェインを含む飲料や食料
犬が快適に過ごせる室内を作るポイント
犬にとって危険な物を取り除いたら、次はお互いに快適に過ごせる環境作りに移りましょう。次は、犬が快適に過ごせる室内を作るポイントを解説します。
ケージやハウスの位置
ケージやハウスを置く際は、以下のポイントをおさえた場所を選びましょう。
- 人の動線から離れている
- 窓や玄関の近くは避ける
- 空調の近くやその風が直接当たる場所は避ける
- 音のする物から遠い場所を選ぶ
人の動線上にケージやハウスを置くと、そこにいる犬の傍で常に人がウロウロしている状態になります。これでは犬は落ち着きたくても落ち着けません。生活動線に引っかかる場所は避けましょう。
また、窓や玄関付近に置いてしまうと、直射日光を浴び続けて熱中症や皮膚炎にかかる恐れがあります。空調の近くやその風が当たる位置も、体調不良を招きかねない場所です。ハウスやケージだけでなく、窓や空調の位置も注意しましょう。
テレビやインターホンなどの音は犬に驚きや恐怖を与えます。大きな音が出る場所や物も避けてください。
トイレの位置
犬にとっての快適さにおいて、トイレの位置はとても重要です。設置する際は、以下のポイントを意識しましょう。
- 人の動線から離れた場所
- 少し隠れられる場所
- ケージやハウスから離れた場所
トイレの近くでドタバタされると落ち着かないのは、人も犬も一緒です。落ち着けるように、人やその気配から離れた、少し隠れられる場所に設置してあげましょう。
犬はとてもきれい好きなので、ケージやハウスの近くにトイレがある状態を嫌います。動線だけでなく、ケージやハウスとも離れているかを忘れずにチェックしてください。
ゲートで安全対策
犬が家の中を自由に歩き回れる環境は、ストレスが少ない一方危険な物に遭遇しやすくなります。犬にとって危険な場所や立ち入ってほしくない場所は、ゲートを設けておきましょう。
例えばキッチンやお風呂など、誤飲すると危険な物がある場所です。急な飛び出しによる事故が心配な場合は、玄関にも設けるといいでしょう。
まとめ
人の生活空間には、人間にとっては無害でも犬にとっては危険な物がたくさんあります。室内犬に快適に過ごしてもらうには、入念な安全対策が必要です。適切な環境は犬種や犬の大きさによっても大きく異なるため、愛犬ごとに合わせた環境を作ってあげましょう。
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