2024.12.25

猫のための室内安全対策でおさえておきたい5ポイント

室内で飼われることが多い猫は、犬とはまた違った危険やトラブルに遭遇します。愛猫にとって安全で快適な空間を作るには、よくある事故やその対策を知っておくことが大切です。本記事では、猫のための安全対策について解説します。

1.猫と飼い主が遭遇しがちなトラブル


安全対策を万全にするには、猫と飼い主が遭遇しがちなトラブルを知っておく必要があります。まずは代表的なトラブルについて解説します。

誤飲や誤食

室内飼いの猫が遭遇しがちなトラブルでも代表的なものが、誤飲や誤食です。猫の口に入るサイズの小物類や医薬品などは、猫の活動範囲外で管理しましょう。
小物類だけでなく、ビニール紐などの紐状の小物も誤飲につながります。きちんと管理してください。
誤食で怖いのが、人間は平気でも猫にとって毒になる物です。また、観葉植物などの猫にとって食べ物ではない物でも、誤食や誤飲につながる恐れがあります。

  • チョコレート
  • 玉ねぎをはじめとしたネギ類
  • ブドウ
  • ユリ
  • ホオズキ
  • シャクナゲ
  • アジサイ

これらの食品や花は人間には無害ですが、猫にとっては命を落とす恐れもある物です。食品も小物や医薬品同様、きちんと管理しましょう。

火傷や水難事故

室内飼いの猫に意外と多いのが、火傷です。よくある事例としては、以下のケースがあげられます。

  • 火を使っている途中または直後にコンロやその付近に飛び乗った
  • 熱い鍋やフライパンに近付いた
  • ヒーターやストーブに近寄りすぎた

猫は温かい所が好きですが、キッチンや暖房器具の付近には立ち寄らせないようにしましょう。

猫の中にはお風呂に水が溜まる様子や、お風呂に入っている飼い主を見ようとする子がいます。この時に水の中に落ちてしまうのも、よくあるケースです。キッチンや暖房器具だけでなく、お風呂への侵入にも注意しましょう。このほか、お風呂の水をすぐ抜くなどの対策も有効です。

転落

猫は高い所が好きですが、バランスを崩したりジャンプや着地を失敗したりして落ちてくることもあります。猫を室内で飼うなら、転倒対策も必要です。また、窓やベランダなどの高所から落ちた場合、命の危険にさらされる恐れもあります。

室内の猫用家具や猫が好きな場所の周囲はもちろん、部屋の外に出てしまった時の対策も忘れずに行っておきましょう。

脱走と閉じ込め

猫は犬と違って思わぬ場所から脱走することもある生き物です。対策やメンテナンスが不十分だと、いつの間にか脱走していることもあります。飼い主の出入りの隙を狙って外に出ようとする子もいるため、注意しましょう。

脱走と同じく起きがちなトラブルが、閉じ込めです。例えば、猫が付いてきたことに気がつかないまま過ごし、そのまま空調の利かない部屋に閉じ込めてしまったケースがあります。室温管理などをしていても、これでは意味がありません。

脱走と閉じ込めを防ぐには、ゲートや脱走防止グッズをきちんと管理する必要があります。ただ設置するのではなく、定期的にメンテナンスする習慣を身につけましょう。

2.猫のための安全対策5ポイント


これらの危険から猫を守るには、何をすればいいのでしょうか。次は、猫と暮らす際に行っておきたい5つのポイントを解説します。

危険個所には立ち入らせない

猫にとって危険な場所であるキッチンやお風呂場には、立ち入らせないようにしましょう。フェンスやゲートを設置してください。なお、猫の中にはこれらを設置してもそれよりも高く跳んだり別の高い所から飛び降りて侵入したりすることもあります。

猫用に作られたフェンスやゲートを使用してください。また、その近くには足場となる物は置かないようにしましょう。

飛び降りポイントにはマットを敷いて

キャットタワーや猫がお気に入りの高い家具の近くには、マットやカーペットを敷いてあげましょう。飛び降りた時や転倒時に、これらがクッションの役割を果たしてくれます。また、マットやカーペットは降りたときの音や振動を吸収します。騒音対策としても有効です。

脱走対策は入念に

猫の脱走はさまざまな病気やケガの元です。入念に対策しましょう。

窓やベランダにネットを張っておくと脱走や転倒を予防できます。ただ、ネットは劣化や猫の爪で破れてしまうことがあります。ネットを張ったら定期的にメンテナンスしましょう。

猫は飼い主の隙をついて玄関から出ようとすることもあるため、玄関にフェンスやゲートを設置するのもいい方法です。なお、猫によっては気配を消した状態で飼い主についていこうとする子もいます。脱走対策グッズを使っている場合でも、玄関を使うときは猫の気配に注意してください。

誤飲や誤食にも注意

ケガや脱走だけでなく、誤飲や誤食にも注意しましょう。猫の口に入る恐れのある物は徹底して猫の届かない場所に保管してください。具体的には、以下の収納があげられます。

  • ふた付きの入れ物
  • 引き出し

ごくまれにうまく開けてしまう子がいますが、その場合は簡易的な物でもカギをかけましょう。

また、猫のおもちゃの中には誤飲や誤食につながる物もあります。代表的なのが、紐の先にネズミのぬいぐるみなどがついているタイプのおもちゃです。このタイプは遊んでいるうちに先端のパーツや紐を飲み込んでしまうことがあります。人間の物だけでなく、猫用の物にもまれに危険な物が混じっているため、注意してください。

家具や家電も事故の元

閉じ込めで意外と多いのが、タンスや洗濯機の中に閉じ込めてしまうケースです。開けたままの引き出しや洗濯機の中は、適度に狭くて暗いため猫が好んで入りこむことがあります。気がつかないまま引き出しを閉めたり洗濯機を使ったりして事故につながるケースもあるため、部屋だけでなくその中にある家具や家電も忘れず対策しましょう。

3.まとめ


猫が安全に過ごせる部屋を確保するには、室内で発生しがちな事故やその原因に目を向ける必要があります。普段から猫にとって危険なものがないか、チェックしておきましょう。

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